国内線でも国際線でも飛行機に搭乗する前に欠かせない検査が保安検査。保安検査では、機内へ持ち込みが禁止されているものを搭乗者が持っていないかを検査します。もし、知らないで機内への持ち込みが禁止されているものを持っていると、その場で没収となります。特に初めて飛行機に乗る人は知らずに持ち込んで没収されてしまい悔しい思いをする人も多いです。
大事なモノを没収されないためにも、この記事では保安検査で没収されやすい、機内への持ち込み禁止物を厳選して紹介しています。また、万が一、保安検査で禁止物を持っていた場合でも、没収されるのを回避する方法も紹介しているので、是非参考にしてみてください。
1.ペットボトル
空港の保安検査で没収されやすい代表的なものが、ペットボトルです。国内線の場合は問題ありませんが、国際線の場合は350mlや500mlのミネラルウォーターやお茶、コーラといった飲み物を持っていると確実に没収されます。もちろん、封を開けていない未開封の状態でも同じです。
国際線は液体物へのルールが厳しいため、「液体物持ち込み制限」を導入しています。制限の内容は1容器100ml以下なので、通常市販されているペットボトル飲料は機内へ持ち込むことは出来ません。もちろん、ペットボトルだけではなく缶入りジュースも同じく1容器100ml以下でない限り持ち込み不可です。機内へ飲み物を持ち込みたい場合は、保安検査の先にある売店や自販機で買いましょう。保安検査の先にある飲み物は、危険性が無いと事前に確認されているので、350mlや500mlの水やお茶、オレンジジュース、コーラといった好きな飲み物を機内へ持ち込むことが出来ます。
2.お酒
国際線の場合はお酒も機内へ持ち込むことは実質不可。保安検査で350ml、500mlの缶ビールや缶チューハイを持っていると没収されます。国内線の場合は、アルコール度70%以下であれば持ち込み可能。
ただし、アルコール度24%を超え70%以下のものは1人あたり5リットルまで。通常の缶ビールや缶チューハイなら問題なく持ち込むことが出来ます。また、販売されている容器から水筒やスキットルといった別容器に移し替えていると持ち込むことが出来ず、保安検査で容器の中身を廃棄することになるので注意が必要。お酒を持ち込む場合は、小売店で販売されている容器のまま持ち込む必要があります。
3.プリン・ゼリーなどのデザート類
プリン、ゼリー、ヨーグルト、杏仁豆腐といったデザート類も「液体物持ち込み制限」の対象です。国内線の場合は問題なく機内へ持ち込むことが出来ますが、国際線の場合は1容器100mlを超えている場合は容赦なく没収となります。
4.モバイルバッテリー
スマホやPCの充電に欠かせないモバイルバッテリー。モバイルバッテリーはリチウムイオン電池を使用しているため、スーツケースにいれても預け入れは不可。旅行先に持っていく場合は機内へ持ち込む必要があります。ただし、モバイルバッテリーによって保安検査で没収となる可能性があるので注意しておきたい。
モバイルバッテリーはワット時定格量(Wh)が「160Wh超は持込不可」、「100Wh以上160Wh以下は1人あたり2個まで」、「100Wh以下は個数制限無し」と条件があります。多くのモバイルバッテリーは、個数制限無しの100Wh以下なので問題なく持ち込めます。ただし、モバイルバッテリーによっては、本体に「Wh」の記載が無い商品があります。もしWhの記載が無いと、ワット時定格量の確認が取れないので、保安検査で没収される可能性があります。
5.ヘアアイロン
ヘアアイロンも持ち込みに注意。現在主流のコンセント式ヘアアイロンは問題なく機内へ持ち込むことが出来ますが、充電式ヘアアイロンは機内へ持ち込めない場合があるので注意が必要。充電式ヘアアイロンは機内への持ち込みが制限されるリチウムイオン電池を使用しているので、基本持ち込み不可。充電式ヘアアイロンを機内へ持ち込めるケースは、リチウムイオン電池を本体から取り外せる場合のみ。本体から取り外せない場合は預け入れも機内への持ち込みも共に不可。
6.ヘアスプレー
国内線の場合はヘアスプレーは持ち込むことが出来ますが、国際線の場合はヘアスプレーは持ち込めない場合が多いです。ヘアスプレーは液体物同様、1容器100ml以下の制限がかかります。通常のヘアスプレーは1容器100mlを超えるものばかりなので、ヘアスプレーを持ち込みたい場合は旅行用のミニサイズを用意する必要があります。
7.ライター
ライターは旅行先に持っていく場合は、預け入れは不可なので機内へ持ち込むことが条件。さらに、機内への持ち込みは1人あたり1個に制限されています。もし、保安検査場で2個以上持っていた場合は、どれか1個を除いて残りは全て没収されます。
また、使い捨て100円ライターやZippoのオイル式ライターは持ち込むことが可能ですが、オイルタンク式ライター、葉巻用ライター、ターボライター、ジェットライターは預け入れとともに持ち込みも不可。これらのライターを持っている場合は1人1個であっても没収となります。
8.化粧品関連
女性の持ち込み手荷物の中で、化粧品関連は没収の対象となりやすいので注意が必要です。化粧水、乳液を始め、保湿クリーム、日焼け止め、リキッドファンデーション、リキッドアイライナー、リキッドマスカラ、リップグロスも「液体物の量的制限」の対象となります。国内線の場合は問題ありませんが、国際線では1容器100mlを超えるものは没収となります。また、全ての容器を総量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋にまとめる必要があります。当然、これに入らないものは1容器100ml以下であっても没収の対象となります。
同じ化粧品でも口紅のようにスティック状のものは「液体物の量的制限」の対象外となりますが、ジェル状やクリーム状、リキッドタイプのものは液体と見なされるので、注意しておきましょう。もちろん、男性用化粧水やシェービングフォーム・ジェルも同様に液体物なので、1容器100ml以下の条件をクリアしていないと機内へ持ち込めません。
9.歯磨き粉
意外と見落としなのが歯磨き粉。長時間のフライトでは、機内で歯磨きをする人も多いでしょう。歯磨き粉は飲み物や化粧品関連同様、液体物と見されるので、1容器100ml以下で総量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋にその他の液体物と一緒にまとめられていないと没収の対象となります。
10.はさみ、果物ナイフ等の刃物類
はさみ、果物ナイフ、カッターといった刃物類は機内へ持ち込むことが出来ません。また、男性用の1枚刃の髭剃りや女性用の刃の長いI字型顔そりもモノによって刃物類と見なされるので、機内へ持ち込むことが出来ません。
ただし、眉毛をカットする用の小さい眉毛切バサミや携帯裁縫セットのハサミであれば持ち込み可能です。その他にも、先端が尖っていないもので刃体6cm以下であれば持ち込み可能です。
参照元:機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例|国土交通省HP
大事なものを廃棄したくない人へ!自宅へ送り返すことも可能!
飛行機に搭乗する前の保安検査場の手荷物検査で引っ掛かったものは、保安検査場に設置されている放棄箱へ廃棄する形となります。持ち込み禁止物をそのまま持って保安検査場を通過出来ないので、飛行機に搭乗するためには基本的に自ら廃棄しなければいけません。
ただし、どうしても廃棄したくないモノに関しては自宅へ着払いの郵送で送り返すことが可能です。もし、空港で大事なものが保安検査で引っ掛かってしまった場合は、係員に自宅へ郵送したい旨を伝えましょう。また、場合によっては手荷物カウンターへ戻って預け入れ荷物として再度預けることも可能です。