楽しみにしていた旅行の急な用事で急遽行けなくこともあります。そういった場合は宿泊ホテルはもちろん、予約していた飛行機もキャンセルせざるを得ません。ホテルの場合は宿泊前々日まではキャンセル料金が発生しないことが多いですが、飛行機の場合はいつからキャンセル料が発生するのか気になります。また、キャンセル料金はどのぐらいで、支払ったお金はどのぐらい払い戻すことが出来るのか気になりますね。
この記事では、航空券のキャンセル料金が発生するタイミングやキャンセル料金の内訳、キャンセル料金が免除される特例ケースなどを紹介しています。飛行機の予約のキャンセルを検討している方は是非参考にしてみてください。
キャンセル料はいつから発生する?
飛行機のキャンセル料は、基本的に購入後から発生します。航空券は予約後、航空券購入期限内にクレジットカードや銀行振り込み、コンビニ支払い等で航空券費用を支払います。予約の段階では、キャンセル料は発生しませんが、代金を支払った後は、キャンセル料金が発生します。ANAの「ANAスーパーバリューチケット」やソラシドエアの「バーゲンチケット」はそれぞれ搭乗日54日前、60日前まではキャンセル料(取消手数料)はかかりませんが、搭乗日54日前、59日前からキャンセル料が発生します。
ANA(ANAスーパーバリュー) | 搭乗日54日前から |
---|---|
JAL(先得) | 購入後から |
スカイマーク | 購入後から |
ピーチ | 購入後から |
ジェットスター | 購入後から |
ソラシドエア(バーゲン) | 搭乗日59日前から |
飛行機のキャンセル料金の内訳
払戻手数料
飛行機の予約をキャンセルして払い戻す場合、払戻手数料がかかります。払戻手数料は、各航空会社によって違いますが、おおよそ400~500円程度。払戻手数料は、航空券1枚(1区間)にかかってくるので、往路で予約している場合は「400~500円×2区間」が払戻手数料となります。また、乗継をする場合も、「400~500円×区間数」となります。
割引の無い通常運賃の場合は、キャンセル料が掛からない場合が多いですが、払戻手数料はほぼ全ての航空券にかかってきます。
ANA | 430円 |
---|---|
JAL | 430円 |
スカイマーク | 500円 |
ソラシドエア | 430円 |
スターフライヤー | 430円 |
取消手数料
航空券のキャンセル料の内訳で一番高くつくのが、取消手数料です。割引の無い正規料金で購入した普通運賃の場合は、出発予定時刻前であれば取消手数料はかかりません。出発予定時刻後であっても、取消手数料は数千円程度で済む場合が多いです。
ただし、多くの人が利用する割引運賃の場合は、取消手数料が高くなります。ANAの「ANA SUPER VALUE(旅割)」やJALの「先得」、「特便割引」、スカイマークの「いま得」といった割引された航空券の場合は、チケット購入後から取消手数料が発生するのが一般的です。ANAのANAスーパーバリューはキャンセル時期によって運賃の30~60%、JALの先得は運賃の50%相当、スカイマークのいま得は4,000~5,000円の取消手数料が発生します。また、出発予定時刻以降のキャンセルは、運賃の90~100%相当の取消手数料がかかってきます。
出発予定時刻前 | 出発予定時刻後 | |
---|---|---|
普通運賃 | 無し | 2,000~5,000円 |
割引運賃 | 運賃の30~60% | 運賃の90~100% |
飛行機をキャンセルして戻ってくる金額
クレジットカードで支払った場合も現金で支払った場合も、予約のキャンセルで戻ってくる金額(払い戻し金額)は購入代金(支払ったお金)からキャンセル料(払戻手数料と取消手数料)を差し引いたものです。
払戻金は、クレジットカード払いの場合は1~2カ月程度で使用したクレジットカード口座に払い戻されます。現金払いの場合は、1週間程度で指定の口座に払い戻されます。
搭乗日当日にキャンセルする場合は必ず出発15分前までにキャンセル手続きを済ませること!
飛行機を予約していても急な用事で当日キャンセルをしなくてはいけない場合もあります。そんなときは必ず出発予定時刻の15分前までにキャンセル手続きを済ませることが大切です。当日キャンセルする場合でも、航空券の代金は一部帰ってきます。普通運賃の場合は払戻手数料(400~500円)を差し引いたもの、早割が適用された割引運賃の場合でも、支払った金額の30~40%程度は帰ってきます。
ただし、出発予定時刻を過ぎると、割引運賃の場合はキャンセル料が運賃の90~100%となるので、帰ってくるお金はほんのわずかとなってしまいます。特にJALの場合は出発予定時刻の15分前を過ぎるかどうかでキャンセル料金が大きく変わってくるので、当日キャンセルする場合は出発予定時刻の15分前にホームページや予約センター、空港カウンターでキャンセルを済ませておくようにしましょう。
LCCはキャンセル不可が多い
ANAやJALをはじめとする一般航空会社の場合、航空券をキャンセルしても購入代金から払戻手数料と取消手数料を引いた額を払い戻すことが可能ですが、LCCの場合は原則キャンセル不可なので、払い戻しが出来ない場合がほとんどです。
航空券を予約した段階では、まだキャンセル料はかかりませんが、チケット代金を支払った後は、出発予定日までの残り日数に関わらずキャンセル不可となってしまいます。また、ピーチの「バリューピーチ」や「プライムピーチ」、ジェットスターの「フレックスBiz」、「しっかりMax」の場合は払い戻しが可能です。ただし、払い戻しは現金ではなく、ピーチで使える「ピーチポイント」、ジェットスターで使える「フライトバウチャー」といったポイントでの払い戻しとなるため、実質LCCでの払い戻しは不可と思っていいでしょう。
知っておきたい!キャンセル料無しで全額返金される特例ケース
病気
ANA、JALの場合は搭乗者本人或いは同行者が病気になってしまい飛行機を利用出来ない場合に限り特例としてキャンセル料金(払戻手数料・取消手数料)無しで、支払った全額を払い戻すことが出来ます。その際は病気で旅行に行けなくなったことを証明するために、医師の診断書が必要になってきますので、かかった病院で診断書を発行してもらいましょう。
また、ピーチやジェットスターを始めとするLCCの場合は病気の場合も基本的に払い戻しは不可となっています。ピーチの場合は別途「Peachチケットガード(保険)」に加入していた場合に限り、病気での払い戻しが可能となっています。
台風
台風を始めとする悪天候・自然災害によって飛行機の遅延、欠航が見込まれる場合や遅延、欠航が決まった場合は飛行機のキャンセルが可能です。この時、払戻手数料や取消手数料はかかりません。LCCの場合も不可抗力による自然災害が原因の場合は払戻可能です。
航空券の譲渡は出来ないので注意しておこう
航空券をキャンセルする場合、キャンセル料として払戻手数料や取消手数料がかかるので、せっかく支払ったお金が無駄になってしまいます。また、LCCの場合は基本的に払い戻し不可なので、キャンセル時期に関わらず、支払った全額がキャンセル料となってしまいます。お金を少しでも無駄にしないために、家族や友人へ航空券を譲渡することを考える人も多いですが、航空券の譲渡は各航空会社ともに禁止されています。
航空券を利用する場合、利用者は航空券面上に記載されている名義人本人である必要があります。もし、名義人と違った場合は搭乗することは出来ません。当然、メルカリやラクマといったフリマアプリやヤフオクといったインターネットオークションで売買することも禁止されています。
各航空会社別のキャンセルのコツ
各航空会社別にキャンセル料を少しでも安く抑えてチケット代を取り戻すためのコツを紹介しています。
ANA
JAL
スカイマーク
ジェットスター
ピーチ
まとめ
飛行機のキャンセル料は、予約後の支払を済ませた段階から発生するのが一般的です。また、キャンセル料は搭乗日に近づくにつれて金額が高くなっていくので、キャンセルする場合は出来るだけ早い段階でキャンセル手続きを済ませておくことが大切です。また、LCCの場合はキャンセル時期に関わらずチケット購入後から払い戻し不可となるので、予約の際に注意しておきましょう。