初めてスカイマークに搭乗する際、どの座席を選べば良いのか悩むところ。特に窓から見える景色を楽しみにしている人にとって「翼が見えて景色を楽しめない席」は絶対に避けたいところ。
また、普通のエコノミークラスの座席でも他の座席よりも少しでも広い席があればそっちに座りたいという人も多いはず。特に身長が高い人は普通のエコノミークラスの席では窮屈に感じるので、足元が広々とした座席を確保したいはず。
この記事では初めてスカイマークを利用する人でも、安心して自分好みの席を選べるように、各座席ごとにそのメリットとデメリットを紹介しています。是非座席選びの参考にしてみてください。
スカイマーク機材は177席仕様の「B737-800」
現在、スカイマークが使用している機材はボーイング社の人気旅客機「B737-800」です。B737-800型は2006年スカイマークが国内の航空会社でいち早く導入したハイテク機です。短距離路線を低コストで運航するのに最適な旅客機で、スカイマークが導入した後、全日空(ANA)と日本航空(JAL)も国内線を始め短距離路線に採用しています。
ANAとJALはプレミアムクラス(ファーストクラス)、ビジネスクラス、クラスJといったエコノミークラスよりもランクが上のクラスを採用しているため、機体の前方席は上位クラスの座席が占めています。一方、スカイマークは177席全てエコノミークラスなので、エコノミークラスでも快適な前方の席に座ることが可能です。
スカイマークの座席は他社と比較して狭い?
スカイマークの座席のシートピッチ(前後間隔)を他社と比較すると、大手航空会社(ANA・JAL)と同じで、LCC(ジェットスター・ピーチ)より広い作りになっています。つまり、他LCCより快適に座ることが出来、ANAとJALと同じ感覚でゆったりと座ることが出来ます。
スカイマーク就航当初は「B767-300ER」を使用し、「スカイマークは狭い」という印象を持つ人が多かったですが、現在はシートピッチの広い「B737-300」のみで運航しているので大手航空会社のエコノミークラスと比較して狭さを感じることはありません。
航空会社 | シートピッチ |
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スカイマーク | 79cm |
ANA | 79cm |
JAL | 79cm |
ジェットスター | 71cm |
ピーチ | 71cm |
スカイマークの座席の全3種類
スカイマークの座席は「通常席」と「非常口席」、「フォワードシート(足のばシート)」の3種類あります。座席選びでは、それぞれ自分に合った座席を選ぶと良いでしょう。
通常席:159席
スカイマークに搭乗する多くの人が利用する席が「通常席」です。通常席は、一番前の座席(フォワードシート)と15列目・16列目の非常口席を除くそのほかの座席です。
通常席のシートピッチはANAとJALのエコノミークラスと同じ79cm仕様なので、大手航空会社と同じく快適に座ることが出来ます。
非常口席:12席
15列目と16列目は非常口席です。
非常口席は緊急脱出用に足元が広く設計されています。シートピッチは通常席に比べて「+15~25cm」で、通常席よりもゆったりと座ることが出来ます。
ただし、非常口席を利用する場合は色々と「注意事項」があるので、事前に確認しておきましょう。
フォワードシート(足のばシート):6席
1番前の席、機体左側の1列目(1A・1B・1C)と機体右側の1列目(2F・G・H)はフォワードシート(足のばシート)です。1列目は通常席に比べてシートピッチが「+19~38cm」広いので、身長の高い男性でも足を伸ばしてゆったりと座ることが出来ます。
フォワードシートは+1,000円を支払う必要がありますが、その代わり「優先搭乗」、「飲み物1杯無料」、「受託手荷物の優先返却」といった特典があります。
スカイマークはLCCと違い座席指定料金は無料
スカイマークは大手航空会社に比べて運賃が安いので、ジェットスターやピーチといったLCCと同じく座席指定料金や受託手荷物が有料と誤解している人も多いですが、座席指定料金も受託手荷物料金も無料です。
また、その条件も大手と同じ。受託手荷物は「20kg」までOKで機内持ち込み手荷物も「10kg」までOK。座席指定も無料で、予約の段階から出発日当日に空港で座席を指定することが可能。さらに一度座席を指定した後も搭乗日当日の出発時刻1時間前までは無料で何度でも座席変更が可能です。
ただし、1番前の座席の「フォワードシート」のみは+1,000円の指定料金がかかります。
1列目~31列目まで各座席のメリット・デメリット
スカイマークの座席配列は「3(A・B・C)-3(F・G・H)」です。機体左側が31列で窓側がA席、真ん中がB席、通路側がC席。機体右側が30列で通路側がF席、真ん中がG席、窓側がH席です。それぞれの座席にはメリットとデメリットがあるので、それらを確認したうえで自分に合った座席を選びましょう。
1列目(A・B・C)と2列目(F・G・H)
メリット | デメリット |
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1番前の座席は足元広々のフォワードシートです。機体左側は「1A・1B・1C」、機体右側は「2F・2G・2H」が一番前にあたります。
この席の特徴はとにかく足元が広いこと。身長が高い男性でも足を伸ばしてゆったりと座ることが出来るので、通常のエコノミークラスの座席では窮屈さを感じる人におすすめ。さらに窓側や真ん中の座席の人も前が広いので、隣の人に気を遣うことなくトイレへと立ち上がることが出来ます。
おまけに特典として、飛行機搭乗時に優先的に搭乗出来る、機内で有料のドリンク(100円メニュー)を1杯無料で頼める、預けた手荷物を優先的に返却してくれるといったサービスを受けることが出来ます。
デメリットとしては+1,000円の追加料金が必要ですが、1,000円で快適なシートに座り様々な特典も受けられることを考えると安いです。ただし、手荷物を足元に置けないのは、機内で色々と小物を取り出したいという人には大きなデメリットとなります。
2列目(A・B・C)と3列目~10列目
メリット | デメリット |
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機体左側の2列目(2A・2B・2C)から10列目まで、機体右側の3列目(3F・3G・3H)から10列前までは通常席の中で一番人気のゾーンです。
この2列目から10列目までの席のメリットは機体前方にあるため、翼が後ろにあり「景色が良いこと」と「揺れが少なく機内も静かであること」です。
このゾーンの席は人気なので、すぐに埋まってしまうので早めの座席指定がおすすめ。この座席のデメリットは、近くのトイレ(前側)が1つしかないことぐらいです。
11列目
メリット | デメリット |
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スカイマークの座席の中でメリットが少なく、デメリットが多い座席の一つが「11列目」。右側(11F)には窓がありますが、左側(11A)は唯一座席に窓が無い窓側席です。外の景色を見るのを楽しみにしている人は、この11Aだけは絶対に避けなければいけません。
また、11列目は翼の上ではないものの、エンジンが近い場所なので、やや音が気になる場合があります。
12列目~14列目
メリット | デメリット |
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12列目から14列目は機体重心周辺に位置する座席のため、機内で一番揺れが少ない席です。飛行機で乗り物酔いしやすい人は前方席かこの中央付近の座席を選んでおくとよい。
ただし、12~14列目は翼の上に位置するため景色が悪い、トイレは前と後ろにあるのでトイレまでが遠い、エンジンが近くにあるのでエンジン音がうるさいとデメリットも多い席です。おまけに14列目は後ろが非常口席となっているためリクライニング出来ない仕様になっています。
15列目・16列目
メリット | デメリット |
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15列目と16列目は非常口席です。
この非常口席のメリットは、他の座席に比べてシートピッチが広く足元が広々としていること。足を伸ばして座ることが出来るので快適なシートです。また、機体の中央部に位置するので、揺れが少ないのが特徴。おまけにフォワードシート(+1,000円)と違って追加料金無しで指定出来るのが非常口席です。
メリットが多い席で割と人気ですが、デメリットも多い。「景色が良くない」、「足元に手荷物を置けない」、「トイレが遠い」、「事前予約が出来ない」といったデメリットがあるので、これらの点には注意しておきましょう。
17列目~21列目
メリット | デメリット |
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17~21列目は景色を楽しみたい人にはオススメ出来ない座席。その理由は翼の上にあたるため、景色が良くないこと。特に真下の景色を楽しむことが出来ません。
また、機体後方に比べると揺れは少な目なので、景色には興味がないけど、前方席が全て埋まっているという場合には後方席よりもこちらの座席がおすすめ。
22列目~30列目
メリット | デメリット |
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機体後方に位置する22~30列目は不人気ゾーンです。基本的に座席は前方から埋まっていくので、この22~30列目の後方席は搭乗直前でもたくさん余っていることが多いです。そのため、予約が取りやすい席と言えます。
また、不人気なので予約便によっては隣が全て空席で横一列を一人で独占出来る可能性も高い。さらに翼から遠い席なので景色も良い。そのため意外と穴場の座席。
ただし、人気が無いにはそれなりの理由があります。この後方席は、機体後方に位置するため機内の座席の中で一番揺れを感じやすいところ。さらにエンジン近くは音がうるさい、降機時に時間がかかるといったデメリットがたくさんあります。これらのデメリットが我慢できるなら、22~30列目は意外とおすすめ。
31列目
メリット | デメリット |
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31列目は授乳カーテンがある「授乳カーテン席」です。機内で人目を気にせず授乳出来るようにカーテンが用意されているので、赤ちゃん連れのお母さんにおすすめの席です。
ただし、こちらの座席は事前予約は出来ず、空港カウンターで直接お願いするかコールセンターで31列目に座れないか相談してみる必要があります。
景色重視の人へ、富士山も見えるおすすめの座席はココ!
窓から見える景色を重視して座席を選ぶなら、1列目~10列目と22列目~31列目の窓際席(A席・H席)がおすすめです。
逆に、11列目から21列目は絶対に避けるべきです。その理由は、11列目のA席は窓が無いため、12列目から21列目は翼の上に位置するため主翼が邪魔で景色が見えにくいためです。
また、出来るだけ富士山が見える側に座るのがおすすめ。その逆側だとほとんど海しか見えないので上空から見える街並みを楽しむことが出来ません。富士山が見える側は路線によって異なるため、下記で富士山が見える側を確認しておきましょう。
富士山が見える側(左側or右側)
富士山が見える席 | |
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左側(A席) | 右側(H席) |
羽田→福岡 福岡→羽田 神戸→羽田 長崎→羽田 那覇→羽田 鹿児島→羽田 茨城→名古屋 茨城→福岡 茨城→那覇 |
羽田→鹿児島 羽田→那覇 福岡→茨城 那覇→茨城 |
ゆったりと座りたい人へ、おすすめの座席はココ!
足元広々とゆったりと座りたい人には一番前の座席(フォワードシート)か16列目の非常口席がおすすめです。どちらも通常席に比べて足元が広く設計されているので、足を伸ばしてゆったりと座ることが出来ます。
また、15列目の非常口席も足元が広いシートですが、リクライニングが出来ないデメリットがあるので、非常口席を選ぶなら16列目がおすすめです。16列目は後ろは通常席なので、リクライニング可能です。
座席指定する3つの方法
スカイマークの座席を指定する方法は主に3つ。
方法①ウェブサイト
一番簡単に座席指定出来るのがウェブサイトです。スカイマークの航空券予約時に座席指定出来るのはもちろん、予約を取った後に改めて座席を指定することも可能です。また、一度座席指定した座席も出発1時間前までであればウェブサイト上で何度でも座席変更が可能です。
方法②自動チェックイン機
事前にネットで座席指定をしていなくても、出発日当日に自動チェックイン機で搭乗手続きと同時に座席指定が可能です。当日まで座席を指定するのを忘れてしまった場合は、空港のチェックイン機で座席指定を済ませると良いでしょう。
方法③空港カウンター
スマホ操作や機械操作が苦手という人は空港カウンターで座席を指定してもらうことも可能です。また、事前予約では指定できない、1番前の座席(フォワードシート)と15列目と16列目の非常口席は当日空港カウンターでのみ指定が可能です。そのほか、31列目(授乳カーテン席)も機内で授乳したい旨を伝えれば席を指定出来ます。
最後に
スカイマークの座席は全てエコノミークラスの座席ですが、それぞれの席にメリット・デメリットがあるので、自分に合った座席を選びましょう。座席指定料はANAとJAL同様に無料なので、座席指定をしておかないと損です。
景色を楽しみたいなら景色と翼がかぶらない「1~10列目と22~31列目」、ゆったりと座りたい人には足元が広い「1番前と非常口席」がおすすめです。もちろん、それぞれにメリットだけではなくデメリットもあるので、そういった点は事前に確認しておきましょう。