人気LCCのピーチの運賃(プラン)は、「シンプルピーチ」と「バリューピーチ」、「プライムピーチ」の3種類あります。一番運賃が安いのがシンプルピーチで、一番特典が多く運賃が高いのがプライムピーチ。運賃がほどほどに安く、特典もそれなりにそろっているのがバリューピーチ。価格だけを見るとついつい一番安いシンプルピーチを選びたくなりますが、それぞれの運賃は大きな違いがあります。
この記事では、ピーチのチケット購入前に知っておきたい各運賃の違いについて詳しく紹介しています。ピーチの運賃選びで迷っている人は是非参考にしてみてください。
シンプルピーチ・バリューピーチ・プライムピーチの比較早見表
シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ | ||
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料金 | 安い | 普通 | 高い | |
受託手荷物 | 1個 | 1,620円 | 無料 | 無料 |
2個目 | 1,620円 | 1,620円 | 無料 | |
3個目以降 | 1,620円 | 1,620円 | 1,620円 | |
機内持込手荷物 | サイズ | 3辺の和が150cm以内 | ||
重量 | 7kg以内 | |||
個数 | 手荷物1個と身の回り品1個の計2個 | |||
座席指定 | スタンダードシート | 400円 | 無料 | 無料 |
プレジャーシート | 500円 | 無料 | 無料 | |
スマートシート | 650円 | 650円 | 無料 | |
ファストシート | 1,300円 | 1,300円 | 1,300円 | |
予約変更 | 手数料 | 3,240円 | 無料 | 無料 |
期限 | 搭乗日2日前23:59 | 出発1時間前 | 出発1時間前 | |
払い戻し | 可否 | 不可 | 可 | 可 |
取消手数料 | 全額 | 1,080円 | 0円 |
※上記に記載している手数料・オプション料金は国内線利用時の金額。国際線利用時は金額が異なる場合があります。
運賃を選ぶ前に知っておきたい!各運賃の大きな違い
料金
区間 | シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ |
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大阪→札幌 | 6,590円 | 9,090円 | 11,370円 |
大阪→東京 | 3,990円 | 5,890円 | 7,720円 |
大阪→福岡 | 3,490円 | 5,790円 | 8,420円 |
大阪→沖縄 | 4,490円 | 7,390円 | 9,670円 |
大阪→ソウル | 7,280円 | 10,580円 | 13,080円 |
大阪→台北 | 9,880円 | 13,980円 | 17,080円 |
※2019年3月1日搭乗分(2018年11月23日調査)
ピーチの運賃はシンプルピーチが一番安く、その次にバリューピーチ、一番高いのがプライムピーチとなっています。シンプルピーチはプラン内に受託手荷物料金や座席指定料金が含まれていないことや、予約変更時に手数料がかかるなどの制約が多いため、ピーチの中で一番安い料金となっています。色々と注意しておきたいデメリットは多い運賃ですが、その安さが最大の魅力。人気路線の航空券も3千円台で買える格安価格がシンプルピーチ最大の特徴です。
受託手荷物
受託手荷物料金 | |||
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個数 | シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ |
1個 | 1,620円 | 無料 | 無料 |
2個 | 3,240円 | 1,620円 | 無料 |
3個 | 4,860円 | 3,240円 | 1,620円 |
ピーチの運賃を決める時に一番注意しておきたいのが「受託手荷物」。受託手荷物とは、チェックイン時にピーチカウンターで預ける荷物のこと。バリューピーチは1個、プライムピーチは2個まで無料で預けることが出来ます。しかし、シンプルピーチはプラン内に受託手荷物が含まれていないので、スーツケースやバックパック等の手荷物を預けたい場合はオプションとして追加する必要があります。その際、1個あたり1,620円の追加料金が必要です。
日帰り旅行や1泊程度の短期旅行であれば、「3辺の和が115cm以下」のスーツケースは機内へ無料で持ち込むことが出来るので、シンプルピーチで問題ありません。ただし、2~3泊以上の旅行ではスーツケースも大きくなるので受託手荷物1個をプラン内に含むバリューピーチが安心。
また、国際線は機内へ1容器100mlを超える液体物(飲食物、化粧品関連等)は持ち込めないので、機内へ持ち込めない荷物はスーツケースに入れて預けるのが基本。国内線に比べて手荷物を預けることが多い国際線では、バリューピーチ或いはプライムピーチを選びたいところ。もちろん、シンプルピーチを選んで受託手荷物はオプションで付けるのも有りです。
座席指定
座席指定料金 | |||
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座席 | シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ |
スタンダードシート | 400円 | 無料 | 無料 |
プレジャーシート | 500円 | 無料 | 無料 |
スマートシート | 650円 | 無料 | |
ファストシート | 1,300円 |
ピーチの座席は、スタンダードシート、プレジャーシート、スマートシート、ファストシートの4種類あります。スタンダードシートは最もシンプルな座席。プレジャーシートは飛行機前方より、または窓側の席。スマートシートは前方よりの座席。ファストシートは最前列の席。どの運賃でも、全ての座席を指定することが可能。ただし、運賃の種類によって、無料で指定出来るものと指定する際に有料となっているものがあります。
シンプルピーチは座席指定しない場合は追加料金がかかりませんが、座席する場合はどの座席でもオプション料金がかかってきます。バリューピーチはスタンダードシートとプレジャーシートの座席を指定する場合は無料。プライムピーチはスタンダードシート、プレジャーシート、スマートシートを無料で指定することが可能です。
座席指定をしない場合はチェックイン時にランダムで席が決まります。2人で予約しても座席指定をしない限り隣同士となるとは限りません。そのため、家族や友人と隣同士になりたい場合や窓側や通路側が良い、早く降りれる前方の席が良いといった場合は座席指定をしておきましょう。座席指定はシンプルピーチのみ有料となっていますが、追加料金はスタンダード席の場合は400円程度なので、安さを重視するならシンプルピーチで座席指定オプションを追加するのがオススメ。
予約便変更
シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ | |
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予約変更 | 可能 | ||
変更手数料(フライト) | 3,240円 | 無料 | |
変更手数料(運賃種別) | 2,160円 | ||
差額運賃 | 支払必要(運賃高い場合)/払戻不可(運賃安い場合) | ||
変更期限 | 搭乗日2日前 | 出発1時間前 |
シンプルピーチ、バリューピーチ、プライムピーチは購入後も予約変更可能。ただし、シンプルピーチで日時を変更する場合は変更手数料として3,240円が必要です。バリューピーチ、プライムピーチは無料で変更出来るので、予定の変更が想定される場合にはバリューピーチ、プライムピーチが安心。しかし、日時を変更して運賃が上がる場合は差額運賃を支払う必要があります。また、運賃が安くなる場合は差額運賃の払い戻しはありません。予約便を変更する際の手数料は「変更手数料(3,240円)+差額運賃」となります。
もし、「シンプルピーチ→バリューピーチ」や「バリューピーチ→プライムピーチ」へ運賃を変更したい場合はどの運賃タイプの場合も変更手数料(2,160円)が必要です。もちろん差額運賃の支払いも別途必要です。また、「バリューピーチ→シンプルピーチ」、「プライムピーチ→バリューピーチ」へ変更する際は差額運賃の払い戻しはありません。
キャンセル(払い戻し)
キャンセルで戻ってくる金額 | |||
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タイミング | シンプルピーチ | バリューピーチ | プライムピーチ |
出発1時間前まで | 0円 | 運賃から1,080円を差し引いた額 | 全額 |
出発59分前から | 0円 |
シンプルピーチはピーチ運賃の中で唯一払い戻し不可。急な予定が入って飛行機に乗れなくなったら支払った全額がキャンセル料となり、お金は1円も返ってきません。一方、バリューピーチなら取消手数料1,080円を差し引いた額が、プライムピーチなら全額が戻ってきます。ただし、払い戻し出来るのは出発1時間前まで。1時間前を過ぎるとバリューピーチ、プライムピーチの場合も支払ったお金は返ってきません。
また、注意しておきたいのが返金の仕方は現金ではなく「ピーチポイント」であること。ピーチ航空券や受託手荷物や座規指定のオプション料金等で使えるピーチポイントという形での払い戻しとなります。バリューピーチ、プライムピーチの場合もお金を支払った後は現金での払い戻しは一切不可です。さらに、ピーチポイントは「発行日から起算して180日間」という有効期間があります。現金で返ってこないと意味がないという方には、バリューピーチやプライムピーチの特権である“払い戻し可”はメリットとはならないでしょう。
日帰り旅行や1泊旅行ならシンプルピーチがオススメ
シンプルピーチ | |
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メリット | デメリット |
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航空券の価格重視で選ぶなら「シンプルピーチ」がオススメ。シンプルピーチは受託手荷物有料、座席指定有料、予約変更有料、払い戻し不可とデメリットが多い運賃ですが、それを打ち消すぐらいの価格の安さが魅力的。
日帰り旅行や1泊旅行の場合は機内へ持ち込む少ない荷物で済むので、受託手荷物が含まれないのは問題無し。また、1人旅の場合は希望の席が無い限り座席指定もする必要が無い。友人と一緒に旅行に行く場合も400円の座席指定料金を払えば隣同士で座れる。予約変更する際は手数料がかかってしまいバリューピーチより支払う額が多くなってしまいますが、予約変更は絶対しないつもりなら問題無し。さらに予定通り飛行機に乗るなら払い戻し不可も全く問題にならない。ビジネス利用で予定が変わる場合や2泊以上の大きい荷物を持っていく場合を除いて、ピーチ運賃はシンプルピーチで十分!
海外旅行や2泊以上の旅行ならバリューピーチがオススメ
バリューピーチ | |
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メリット | デメリット |
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LCCを始めて利用する場合は、受託手荷物が有料なこと、座席指定が有料なことに戸惑ってしまうことも多い。そんな場合は大手航空会社同様、1個まで受託手荷物を無料で預けられ、座席指定も無料なバリューピーチがオススメ。バリューピーチは支払を済ませた後も無料で予約変更可能。さらに出発1時間前までは払い戻し(現金ではなくピーチポイントでの払い戻しのみ)も可能。そのため、初めてLCCを利用する人や、荷物が多くなる海外旅行や2泊以上の国内旅行にオススメ。
運賃はシンプルピーチに比べると2,000~3,000円程度高くなりますが、受託手荷物が無料、座席指定が無料、予約変更可能、払い戻し可とメリットが多いので、十分に元は取ることが出来ます。
プライムピーチは特典は多いが、価格が高いので敢えて選ぶ必要はない
プライムピーチ | |
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メリット | デメリット |
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ピーチの運賃の中で一番メリットが多いのが「プライムピーチ」。プライムピーチは受託手荷物2個まで無料、座席指定もスタンダード・プレジャー・スマートシートと3種類は指定無料、購入後も予約変更無料、払い戻し時も全額払い戻し可(ただし、現金ではなくピーチポイント)とメリットが多い。ただし、その分、運賃がシンプルピーチやバリューピーチよりも高い。シンプルピーチと比べると2倍程度の運賃となるため、プライムピーチはいろいろと特典は多いものの、一番人気が無い運賃です。多くの人は、シンプルピーチ或いはバリューピーチを選択しています。
最後に
ピーチの運賃は価格が一番安いシンプルピーチか、メリットが多く価格も安いバリューピーチのどちらかがオススメ。価格重視で選ぶなら間違いなく最安値のシンプルピーチ。ただし、シンプルピーチは手荷物を預ける場合や座席指定をする場合、予約便を変更する場合などその時々にオプション料金がかかるので、手荷物を預ける、座席指定をする、予約変更の可能性があるといった場合は、最初からそれらのオプションがプランに含まれているバリューピーチがオススメ。