飛行機への万年筆やインクの持ち込みは可能?インク漏れを防ぐ方法は?

本記事はプロモーションを含む場合があります。

出張先や旅行先にもお気に入りの万年筆を持っていきたい。ただし、飛行機を利用した移動では、万年筆を持ち込むことが出来るのか、気圧の影響でインクが漏れる可能性があるのではないかといったことが気になる方が多いはず。実際、万年筆のインクは液体物として液体物の量的制限の対象となり、場合によっては機内へ持ち込めないこともあります。また、気圧の影響でインク漏れが起こることもあります。

この記事では、飛行機へ万年筆とインクを持ち込むための条件と、飛行機でのインク漏れを防ぐための方法を紹介しています。

万年筆は預け入れ、機内持込みOK

国内線 国際線
預け入れ 機内持込み 預け入れ 機内持込み

国内線、国際線問わず、万年筆はスーツケースに入れて空港カウンターで預けることはもちろん、機内手荷物カバンに入れて機内へ持ち込むことも可能です。

万年筆はインクの補充方法によって、カートリッジインク式、コンバーター式、注入式とありますが、どの種類の万年筆も持込み可能です。また、国際線では、液体物は機内持込みに厳しいルールが適用され、万年筆のインクもその対象です。しかし、万年筆本体のインクタンクに入っているインクは微量のため、国際線の液体物に適用されるルールに関係なく、自由に機内へ持ち込むことが可能です。

国内線も国際線もルール上、万年筆のインクは満タンの状態でも、半分の状態でも、空の状態でも問題なく持ち込むことが出来ます。保安検査場で万年筆が引っ掛かることはありません。

万年筆のインク瓶は条件付きで持ち込みOK

国内線 国際線
預け入れ 機内持込み 預け入れ 機内持込み

※1容器500ml以内で1人あたり合計2Lまで

※1容器100ml以内でジップロックに入れる

万年筆のインク瓶(インクボトル)は、国内線は問題なく持ち込み可能です。国内線は水やお茶といった飲料を除く他の液体物に関して「1容器500mlで1人あたり2Lまで」というルールがありますが、通常持ち込む万年筆のインクでこの上限を超えることはまず無いので、国内線は全く問題なしで持ち込むことが出来ます。

一方、国際線はより厳しく、「1容器100mlで、全ての液体物の容器は縦20cmx横20cm以下のジッパー付き透明プラスチック袋(ジップロック)に入れる」というルールが適用されます。通常のインク瓶は大半が30mlや50ml、70mlといった量なので問題ありませんが、100mlを超える大容量タイプのものは機内へ持ち込むことは出来ません。

また、万年筆のカートリッジインクはインク瓶とは違って、ジップロックに入れてなくても問題なく保安検査を通過出来る場合がほとんどです。

飛行機に万年筆を持ち込むとインク漏れする?

飛行機に万年筆を持っていくとインク漏れするのか。国内の万年筆の大手メーカー「パイロット」と、国内の筆記具メーカーとその部品メーカーにより組織された業界団体「日本筆記具工業会」の見解によると、「万年筆の内部機構の発達と飛行機の機内の気密が良くなったことで、インク漏れする可能性はほとんどなくなった」とのこと。基本的に、国産の比較的新しいの万年筆であれば気圧の影響でインクが漏れる可能性は低い。

ただし、古い万年筆や海外産の安い万年筆の場合はインク漏れする可能性があるので注意しておきたい。

なぜ飛行機に乗るとインク漏れするのか?

必ずしも全ての万年筆が飛行機に持ち込んでインク漏れするわけではありませんが、飛行機に持ち込むと気圧の関係でインク漏れする可能性があります。

地上の気圧に比べて上空の気圧は低いため、地上で使っていた万年筆を上空へ持っていくと、インクタンク内の気圧に比べて外の気圧が低くなるため、インクタンク内の空気が膨張し、インクが押し出される(噴出する)可能性があります。

そのため、上空で万年筆を使おうと思ってキャップを開けると、ペン先からインクが噴出してきて手や机の上の書類がインクで汚れてしまうといったトラブルを招く可能性があります。また、キャップを開けなくても、キャップの先に噴出したインクが溜まっていることも多いです。

万が一のインク漏れを防ぐための対策

1.インクタンクを満タンにする又は空にしておく

インク漏れを防ぐためには、カートリッジ式の万年筆であれば新品のカートリッジをはめ込むか、カートリッジを抜いておくか。注入式やコンバーター式の場合は、インクを満タンに入れておくか空にしておくことが大切です。

インクを旅行先や出張先に持っていくのが面倒な人は、予めインクを満タンにしておきましょう。

2.ペン先を上向きにしておく

ペン先を下向きにしておくと、インクが噴出しやすいので、必ず上向きにしておきます。

3.ジップロックに入れておく

万が一インクが噴出してしまった時のために、ジップロックに入れておくのがオススメ。特にキャップレスのノック式万年筆はジップロックが必須。

最後に

万年筆は機内へ持ち込むことが可能です。コンバーター式や吸入式の万年筆を使っている人は、ボトルインク(インク瓶)も一緒に持ち込むことが出来ます。

ただし、注意しておきたいのがインク漏れ。国内の有名メーカーの比較的新しい万年筆であれば気圧の影響でインク漏れする可能性は低いですが、海外メーカーの安価なものや古いモデルではインク漏れする可能性が高いです。

気圧の影響は機内でも貨物室でも同じ。だから、機内へ持ち込む場合もスーツケースに入れて預ける場合もインク漏れへの対策が必要です。インクを満タンにするか空にし、ペン先は上向きにして、ジップロックに入れておくと安心です。